ようやく『万引き家族』をみた

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あらずじなんかはよそにお任せするとして、私の感想を。

鑑賞後に最初に頭に浮かんだのは「貧困の連鎖」と、それを断ち切るアイデアが出ない無力感。
一旦犯罪を犯してしまった人や、貧困に陥ってしまった人はどうやってそこから抜け出せばいいのか。
そういった人たちは社会の片隅でひと目を避けるように生きていては、支援の手も教育の機会にも触れることすらできないのではないか。
憲法が保証する「最低限度の生活」が実現できない実情が現実として存在するのなら、ベーシックインカムとFree Wi-Fi、ネットに接続できる端末くらいがあれば、一部の犯罪や貧困は防げるのではないか。

海外の俳優さんが、是枝監督の子供に対する優しいまなざしに愛を感じる、という趣旨のことをインタビューで話されていたのが印象的だった。
子供は純真で、親を見て育つものだというのは子育てをして感じる。映画でも子どもたちは困難な状況の中でもとても素直だった。疑問でもあり、希望でもあったのが、万引を妹にさせないようにと怒らず諭してくれた小売店のおじさんのところになぜ戻ったのか、後半で少年はなぜいつもと違う行為に駆り立てられたのか。万引をしながらも、どこかでこのままではいけないという気持ちがあったのだろうか。

「小説でしか伝えられないことがある」と村上龍さんは言っていたが、「映画でしか伝えられないこと」を是枝監督は見事に作品として昇華させたのだと思った。その監督の思いに応えた俳優陣たちの演技も素晴らしかった。

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