高品質なアウトドア用品を販売するスノーピークが著した本。読んでみた理由は、数十年ぶりにキャンプでもやろうかと思っていたときに同社を知って興味をもったことと、幼児の育児をしていてこれからの時代を生き抜くための教育法を探していたときにこの本に出会ったから。帯には「五感が豊かな人ほど、センスがいい！」と書いてあり、現代社会を生きる基礎力を取り戻す一番の方法は自然感度を高めること！とある。内容は季節ごとにこんなことをしてみてはどうか、という提案がしてあり、外でご飯を食べるだとか、秋の夜長に火を囲むとか、パンを焼くとか、ちょっとやってみようかなというくらいのことが美しい写真と洗練されたテキストとともに並んでいて、眺めているだけでも楽しい。その写真には同社の製品が主役にならないように紛れていて、実にうまい宣伝だとも感じるが、同社の提案する「アーバンアウトドア」というコンセプトは非常によく考えられたものだと感心した。スマホやネットの普及でどんどん便利になっていく世の中だからこそ、あらためて人間の基本を見直すためにも、ここに書かれたいくつかのことを実行してみようと思う。
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