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サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福
ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之

河出書房新社
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ゴーギャンは「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」と問うた。作者のユヴァル・ノア・ハラリはその問いに対して1冊の本という形で応えた。ホモサピエンスという種が現在に至るまでにどんな道筋を通ってきたかを、大きな俯瞰の視点で知ることができた。我々の祖先がどれだけの種を滅ぼしてきたのか、資本主義がどれだけ科学を発展させたのか、など改めて歴史を振り返ることができた。興味深かったのは、中世までは世界を支配していたのはトルコやモンゴル中国だったのにたいして、西洋は科学技術の力をつけ近代現代では一気に世界を支配したという点だ。またはっと気付かされたのは、人類は帝国主義や資本主義で文明を進めてきたが、それで人類の幸福がどれだけ向上したかという視点がなかったと言うことだ。最近ではAIやロボティクスの進歩により人類がこれまでの人類と呼んでいたものとは違うものになろうとしている、というところまで作者は踏み込んでいる。我々はどこへ行くのかという疑問を持っている人には、ぜひ一読をお勧めする。

昨年後半からEテレで『超AI入門 人間ってなんだ?』 と言う番組があった。チュートリアルの徳井さんがナビゲートして、AIの専門家と毎回スペシャルゲストを交えて1つのテーマについて考察を深めていくと言う非常に面白い番組だった。この本を読んだ上で番組を再視聴するとより深い理解ができるだろう。

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