life is like a bike

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BinBとはBooks in Browsersのこと。
つまりブラウザーだけで読書を可能にするシステムのこと。
電子出版で有名なボイジャーが開発したHTML5ベースの
電子書籍ビューワだ。これによりHTML5対応ブラウザであれば
プラットフォーム、OSを気にせず読書ができることになる。

BinB storeにてキャンペーンということでゴルゴ13の20巻セットを
市販の半額以下で販売していたので購入して、iPad2で読んでみた。

はっきり言ってあまりよろしくない。
理由を以下のとおり。
・解像度が低い
ゴルゴ13は漫画の中でも劇画と呼ばれるジャンルであり、
シーンによっては非常にセリフが多くなる。その中で飛び交う
専門用語や海外の言語に振ってあるルビがほとんど読めない。
これは解像度が倍増した新しいiPadで見ても同じ。
つまり原稿をスキャンした時、もしくは所定のフォーマットに変換
した時に解像度が落ちているのだ。これは致命的。
・ピンチイン・アウト(ゼスチャーによる画面の拡大縮小)がやりにくい
これはHTML5の問題かと思われるが、他のアプリのように微妙な
拡大縮小をしようとしても、できない。急激に拡大したり、
場合によっては画面のリフレッシュが追いつかなくなる。
そもそもデータの解像度が低いので少々拡大したところで、もとから
つぶれている文字は読めない。
・Wi-Fiもしくは3G圏内でないと読めない。
これも致命的。せっかく通勤の車内で読もうと楽しみにしていたのに
電車の速度が上がるとページ送りのスピードが極端に下がる。
Bylineのようにキャッシュができるサービスの構築を希望する。
Macでアクセスしてもつながりが悪い気がするのはなぜだろう。。

通常の価格はリアルの本に対して100円くらい安いのだけれど
上の理由があるから、その価格が妥当なのかは微妙。

iPadは画面サイズが対角9.7インチなのだが、ブラウザでみると
タブの領域やら余白やらがあるので、実際の表示領域は広くはない。
safariを全画面表示するリンクをつけるとか(できるのか?)
もう少し大きく見せる工夫があっても良いと思う。

良い点としては、保管に場所をとらないとか、いつでも
持ち歩いて読めるとか、まあ、一般的に言われていることだ。
ブラウザを使うと、ローカルにデータをもたなくてよいのは
メリットだが、現状だと電車や飛行機で読めないので痛いなあ。

日本は出版社の利権絡みで、なかなか電子書籍への切り替えが
進まず、フォーマットも乱立したままだ。昨年話題になった
Steve Jobsの伝記をはじめ、アプリ形式で提供されるものも多い。
読む側も作る側も何がベストなのか定まっていないので
いろいろと試して議論を進めていくしかない。

BinBの利用を検討されている方はご参考まで。

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