life is like a bike

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前回ブラッド・メルドーのライブをみた際に記入したアンケートで
なんと小曽根真トリオのライブチケットに当選したので嫁さんと行ってきた。


小曽根さんは地元神戸が世界に誇るジャズピアニストであり、

同じ学区の高校の先輩という身近な存在であったにも関わらず
これが生でお見かけする初めての機会となった。


同じトリオでもメルドーさんとかなり対照的だったので
比較しながら
ライブを振り返ってみる。
小曽根真トリオvs.ブラッド・メルドートリオ


・MC有り vs. MC無し

入場後いきなり弾き始めたメルドーは、曲間のMCも殆どなし。

一方の小曽根さんはさすが関西人、笑わせてなんぼというMC。
演奏の途中で「ここ笑うとこちゃいまっせ」なんていうか?w
時折他のプレイヤーと交える英語もジョーク盛り沢山。

さらにベースとドラムの二人にもマイクを回して、場の一体感を醸成していた。


・黒人(+関西人) vs. 白人
初めて黒人のジャズを聞いたのだが、体の底から湧き出てくるような
リズム感があるように感じた。ベースのクリスチャン・マクブライド、
ドラムのジェフ”テイン”ワッツのソロはまさしく”圧巻”の一言だった。
速弾きとか乱れ打ちとか、そういう言葉では表現できない程の
パフォーマンスとグルーヴだった。

・やんちゃで楽しく vs. 天才肌で集中

演奏中にも声をかけあい、笑い合い、アイコンタクトを取る小曽根トリオに対し、
メルドーはほとんど目を閉じて、それぞれが演奏に集中している様子だった。

・アルバムメイン vs. アルバム曲なし

ライブ前は最新のアルバムを聴きこんでいくので、どの曲を演奏してくれるのか
楽しみなものだが、メルドーは(おそらく)1曲も最新アルバムの曲をセットリストに
入れなかった。小曽根さんは4〜5曲はやってくれたかな。

・動 vs. 静

小曽根さんは曲の合間に椅子から立ち上がってMCするし、メンバーがソロを
している時にピアノの裏に回りこんで水を飲んだり、演奏中はリズムに合わせて
大きく体を揺らしたり。メルドーは静かなイントロから激しいメインパートまで、
終始ほぼ不動の体勢で演奏していた。


私はベースのクリスチャン・マクブライドに注目していた。
巨体と太い腕、太い指で軽々と弦を押さえ、踊るような指使いで
弦を弾いていた。途中の楽曲では弓も使った。弓の持ち方は
コントラバスのそれではなく、上から被せるチェロの持ち方のようだった。
ボウイングも素晴らしい音色で只者ではないなと思っていたら
クラシックも演奏するらしい。カッコ良すぎ。

今回のオーディエンスには中高年の男性が多かったように思うが、

やや後方から見ていて、みな音楽に合わせて体を揺らして

MCに爆笑して、会場が一体となって最高の時間を味わっていた。

素敵な夜だった。

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