life is like a bike

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結果から言うと、我々g.s.cozzeは30チーム中7位で完走した。初めて訪れた那須を巡る約165km、約3500mアップ(それぞれの記録が微妙に異なる)のコースは、これまでに走ったグランフォンドの中でも最も過酷な部類に入るもので、筋肉痛はなかったものの全身の疲労感は3日たった今でも残っている(これが40代の体力か)。

初回こそ30代のメンバーもいたが、いまでは全員が40代になりアラフォーどころかアラフォーティファイブ(?)なメンバー構成だった。それぞれが十分な経験を積み、ベストなコンディションなら当然上位で完走が可能なほどだが、課題はもはやそこではなく、如何に家族の同意を取り付けて参加し、機材を準備し、練習時間を捻出し、体調を仕上げられるかというのが年齢相応のハードルだった。

#rpnasu #gscozze 各地から合流して前夜の集い

zuzie_05さん(@zuzie_05)が投稿した写真 –


初参戦のヒロチェは、最終便の飛行機にギリギリ間に合うかという退社時刻だったが、アウトバーン仕込みのドラテクで高速をぶっ飛ばして、空港では混雑する手荷物預かりと保安検査の列をゴールドカードのパワーでスキップして大阪から福島まで飛んできた。ガッチは千葉からの合流だったが当日は終業時刻を過ぎても設計に追われて、結局チームメンバー全員が部屋に揃ったのは23時過ぎだった。普段は散り散りの仲間が集まって盛り上がらないはずはなく、前日というのに深夜まで座談は続いた。

コースは前半が冗長だったものの、中盤の山場「八溝山」はピレネーのマリーブランクを思わせるような厳しい上りで、最後の那須岳に至る延々と続く上りはガリビエへの長く厳しいアプローチを思い出させた。

私はといえば仕事と育児(遊びも含む)で月100kmも走るかどうかという日々が続いていた。ヒロチェに至ってはミュンヘンからの帰任と引っ越しのため数ヶ月は走れていない状態だった。マーモットを走ったときもミュンヘン赴任直後で同じような状況だった。経験はあるとはいえ、上りだけはある程度まとまったトレーニングをしておかないと本当に辛い。今回は状態のいい3名と走れていない我々2名で脚力差が出てしまい申し訳なかった。さらに、私は遅れを取り戻そうとグラベルでスピードをあげたところで痛恨のパンクをしてしまい、チームの足を引っ張ってしまった。

ラストの那須岳の上りでは不意にコースカットを告げられて、足のない私としては助かった思いもあったが、このライドのハイライトともいうべき最高地点へたどり着くべく綿密に計算をしつつ走っていたメンバーにとっては不満の残る主催者判断にもなったようだ。今回は直前の台風や大雨でコースが度々変更されるという仕方のない事情はあったが、最高地点へあと少しのところで突然折り返しを告げられるのは、やはり残念だった。ともあれ、最後まで無事に走りきり我々は完走を果たした。

那須も栃木も初めて訪れた場所だったが、このようなロングライドをするには本当に良い場所で、バラエティに富んだコースを楽しめた。コースデザインや招致に関わった方々の情熱も感じられたし、宿泊したラフォーレ那須のスタッフの方々の対応も大変よく、レセプションでは空腹のアスリートとスタッフ200名近くの胃袋を十分に満たす食事を準備して頂き大変満足した。那須のクラフトビールも最高だった。もっと地元の方々とお話をしたかった。これまで国内もあちこち旅行してきたと思っていたが、まだまだ十分に知らない、走っていないところがあるんだなということを再確認した。

レセプションのスピーチで「(きつかったので)もう走りたくない」という声を何度か聞いたが、ほとんどの人は「また走ろう」っていつか思うんだろうな、と彼らと同じく疲労困憊した上にビールがまわった頭で考えていた。

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