life is like a bike

彼(ジャック・アタリ)は地球環境の問題も、いずれはテクノロジーによって
解消する可能性があり、技術のブレイクスルーさえあれば石油や金属の
希少性も乗り越えられるのではないかと説明するのですが、その最後で
こう書くのです。
「最後に、非常に克服しがたい希少性のあるものとは時間である」

世界中に存在する知識の量はいまでも7年ごとに倍に増えている
と言われていますが、アタリによれば、2030年には72日ごとに
倍増するようになるそうです。

それでもすべての人生の時間は限られていて、すべての書籍を読んで
すべてのものごとに精通し、世界すべての観光地を自分の目で見て、
すべてを学ぶことは不可能なんだと、多くの人が悟るようになります。
そうして時間こそが唯一の希少価値のあるものだと人々は気付くようになります。

「仕事するのにオフィスはいらない」/佐々木俊尚

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年齢的に業務が質的にも量的にも重みを増してきたところで
結婚してイベントが増えて週末も忙しくなり、日々働いてご飯を食べて
寝るだけで精一杯という日々が続いているにもかかわらず、
嫁さんは昨年の秋から習い事を始め、私はこの春から
新しいことを始めようとしている。
ミュンヘンにいる弟ヒロチェも、ますます業務が多忙になってきているのに
週末になれば数百キロ離れたところまでロードレースに参戦しに出かけ、
周辺諸国を周遊している(このイースターの連休はブダペストにいる)。

B型は八方美人の器用貧乏だというが、我ら兄弟姉妹は全員そのB型だ。
やりたいことも、やるべきことも、行きたいところも、読みたい本も増える一方だ。
ひとつのものを極めるよりは、あれもこれも手を出してしまう傾向が
あるらしい。

しかし人生の残り時間は刻一刻と少なくなってきている。
いかにすればその残り時間を充実させることができるのか。
それが最近の我々夫婦の夕食時の話題だ。

何を為すべきか。何が幸せなのか。
議論は尽きない。

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